設立趣旨書


1 趣 旨


 秋田県内の全地域において、人口の約3人に1人が65歳以上という全国トップクラスの高齢化による人口減少が、加速度を増して進んでおり、がん死亡率並びに一人暮らしに多い孤立による自殺率も毎年上位にランク付けされております。平均寿命も全国で比較すると下位に定着化しており、介護保険適用前、適用後の高齢者への遠隔介護はもちろんのこと、すでに空き家や遊休土地となってしまった保有財産管理や利活用、お墓に関しては将来の墓じまいも含め問題が山積しております。


 子世帯は自らが安定する生活を求め故郷である秋田を離れ首都圏に転出し、生活拠点を構え、いつしか故郷である秋田とは遠距離となり、親の生活状況の把握や空き家状況など、故郷の様子について解決策を見い出せず遅延させているのが現状ですまた、親の身の回りの世話や空き家、お墓の掃除をするために年に数回は帰省しているものの、帰省する度に経費がかかり生活費の負担となり、首都圏に戻り普段の生活をしつつも、常に故郷のことが気がかりで、今度いつ帰省したらいいか悩んでいます。


 地元に住んでいる親世帯としては、子世帯に心配をかけたくない思いが強く、普段の生活に不安を抱えていたとしても本音を言い出せないままでいる高齢者が大多数です。こうした中、親世帯と子世帯が抱えている共通点は、親世帯の生活の状況や空き家並びにお墓の管理等について、相談案件が単発ではなく多様化してしまい、誰にいつ何を相談すべきか悩みながらも、日々の生活に追われ先延ばししているだけとなっています。


 人口減少が及ぼす問題点は、親世帯の見守り、既存家屋や空き家または土地の利活用、お墓の管理、企業の継業問題、遺産相続対策等多義にわたり、圏外から移住定住を希望する個人や家族についても、住まいや就職先の斡旋、並びに安心して暮らせる街づくりが整備されていないため、移住促進に邁進できていないのが現状です。そんな現状において、行政側である県や市の自治体は問題点を把握しつつも、民間主導による家族単位の諸問題を相談、解決してくれる団体が皆無であることから、秋田県の県北地域の中心市である能代市、その周辺地域を広域圏と捉え、地域に住んでいる親世帯、首都圏に生活拠点を構えている子世帯やその親族の両方向の相談に対し、今後のライフプランに対する総合相談窓口を設置し、一家族ごとに異なる問題点を整理し、専門のスタッフによる効率の良い生活提案をすることで、将来の地域経済の活性化を目指すことが急務であると確信致しました。そのため、総合窓口による相談や問題解決策について、ワンストップ型の非営利活動法人を早急に立ち上げるべきと判断した次第です。


 超高齢社会の到来、認知症高齢者の増加、一人暮らし高齢者の増加、空き家やお墓の管理、相続を巡るトラブルの増加、来るべき団塊世代の後期高齢者時代の到来、少子高齢化による支え手の減少等、家族が抱えている様々な問題点に対し、家族の絆や尊厳を失うことなく、安心したライフプランを提案することで、自治体にとっても孤立死や孤独死を減らすことができ、地域からのごみ処理や幽霊屋敷などの苦情が減り、行政が抱えている街づくり対策にも貢献できる活動であると考えております。来るべき超高齢化社会に備え、自助・共助・公助の3本の基本姿勢を忘れず、地元秋田と遠隔地で、家族が安心して暮らしていける社会を築きあげるためにも、広域地域で活動できる特定非営利活動法人eナビステーションりあんを設立することにしました。


2 申請に至るまでの経過等

「平成26年7月」

この度、非営利活動法人の設立に向け申請した申請人の越後は、平成26年7月に東京の企業を早期退職し、故郷である秋田県能代市に活動拠点を置く一般社団法人「秋田白神コミュニケーションセンター」に勤務しながら、圏内外の参加者への登山ガイド、遠隔介護に対する子世帯の負担を軽減するための高齢者世帯サポートサービス、能代市と連携した移住定住促進事業、県や国の補助金を利用した高齢者のための健康寿命延伸を目的とした森林セラピー活動や雪かき運動を実践してきました。


「平成27年度」

社団事業として「高齢者世帯サポートサービス事業」秋田県共同募金の補助金を利用した「高齢者訪問、能代山本地区セラピー活動」を実施しました。


「平成28年度」

秋田県職員互助会の補助金を利用した「健康寿命を延ばそうツアー」能代市総合政策課からの補助金で「高齢者遠距離親族サポート事業」を実施しました。


「平成29年度」

国の独立行政法人福祉医療機構の補助金(WAM助成)を利用し「高齢者の健康寿命延伸の地域活性事業」を実践してきました。特に平成28年から能代市からの委託事業である「能代市移住定住環境整備支援事業」については今年度も継続中で、移住希望者への「移住体験ツアー(2泊3日)」並びに、移住者と地域住民の情報交換の場として「移住交流サロン」を開催しております。


 このような活動を通じ、能代市内で活躍している個人や団体以外に、隣接している3町(八峰町、藤里町、三種町)の自治体や民間団体とも情報共有することができました。諸々の問題解決を単体で考えるのではなく、広域として捉え連携することで、人口減少により抱えている多種多様な問題を、一家族毎の単位で解決してあげるためにも、親世帯が住んでいる地域と子世帯が住んでいる首都圏に双方向型の活動拠点を作り、経験豊富なプロ集団が相談相手となり、効率のよい解決策を見出してあげるワンストップ型の総合窓口を設立する動きが出てきました。


「平成30年7月20日、8月7日、8月21日、9月13日、10月2日」

賛同頂いている方々と、「特定非営利活動法人eナビステーションりあん発起人会」を開催し、詳細にわたり協議、検討、審議し今日に及びました。


2018年10月14日
設立発起人代表 秋田県能代市清助町2番11号 越後 康一